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「初診可」「処方薬の宅配」オンライン診療ってどんなもの?【コロナウイルス関連情報】

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スマートフォンなどを使ったオンライン診療で、初診や電話での診察も対応可能となる制度改正が行われました。

 

▼感染拡大防止にともなうオンライン診療の制度改正…報道内容

厚生労働省は10日、新型コロナウイルスの院内感染を防ぐため、初診患者へのオンラインや電話での診療が週明けの13日に始まると発表した。

新型コロナが収まるまでの期間限定で、医療機関の受診歴の有無にかかわらず認める。

処方薬も薬局の薬剤師からインターネットや電話で服薬指導を受けたうえ、配送で受け取れるようになる。

 

初診からオンライン診療、週明けから開始 :日本経済新聞

 

コロナウイルスの感染拡大による影響のため、医療体制を維持することを目的として臨時的な取り扱いとなります。

ただし、実施されるのは、オンライン診療を導入している対象医療機関に限られます。

診察代の支払いやお薬の受取り、その他注意点についてまとめましたのでご覧ください。

 

オンライン診療 制度内容

 

 

 

 

オンライン診療とは

オンライン診療とは、スマートフォンなどで本人の様子を確認しながら診察を行なうもので、もともとは医療過疎地対策や遠隔医療の実施のために導入されていました。

また、対象となるのは受診歴のある患者で、高血圧などの慢性疾患に限定。とくに「初診」については対面での診療が原則のためです。

今回は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、初診でも適用されることに(初診対面原則の時限的緩和)。

院内感染を防ぎ、医療体制の崩壊を防ぐことを目的として、政府の「緊急経済対策」に盛りこまれています。

 

▼参考:内閣府発表内容(令和2年4月7日閣議決定)

「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」について

https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/2020/20200407_taisaku.pdf

 

実施している医療機関は?

オンライン診療の実施医療機関については、コロナウイルス関連情報として各都道府県庁ホームページに掲載される見込みです。

 

オンライン診療を実施している医療機関を探すポイント

まずは希望する医療機関がオンライン診療を実施しているかどうかを確認しましょう。

オンライン診療では詳しい血液検査などができないため、過去の病歴や投薬歴を把握している医療機関が安心です。

希望の医療機関でオンライン診療が実施されていない場合は、その他の医療機関を調べることになります。

症状や必要度合いによっては直接の受診を勧められる可能性もあるため、通院できる範囲内で検索してみましょう。

 

オンライン診療の予約

ほとんどのオンライン診療は予約制をとっています。

また、オンライン診療専用のアプリを導入している医療機関もありますので、ホームページ等で確認しておきましょう。

 

オンライン診療は電話でも可能?

診察については、これまではスマートフォンやパソコンなどを経由するリアルタイムでの対面映像が必須でした。

今回の制度改正(時限的対応)で、医師の判断によっては、スマホを持っていない患者や使い慣れていない高齢者向けに電話でも対応可能となる場合があります。

ただし、症状によっては対面・通院での診察が必須と判断される場合もありますので各医療機関にご相談ください。

 

 

オンライン診療の流れ

予約後、指定の日時にスマートフォンやタブレット端末など、画像通話機能を通して医療機関・医師とコンタクトを取ります。

医師は患者の本人確認をおこない、患者側も医師の確認を行ってから問診を始めます。本人確認のための身分証明書を手元に用意しておきましょう。

身体症状などの問診の際には過去の通院歴等の確認も行われます。お薬手帳など投薬歴のわかる物や手帳などを用意しておくと調べやすくなります。

アレルギー等がある場合は必ず申告することをお忘れなく。

 

オンライン診療の支払い方法は?

オンライン診療の医療費は、医療機関指定の方法(クレジットカード払いや銀行振込み等)となります。

また、「初診料」は窓口3割負担で最大642円(診療報酬としては2,140円)です。

 

お薬はどうやって受取る?

診察によりお薬の処方が必要だと判断されれば、医師・医療機関から薬局に処方箋を出します。

院内処方の場合は、希望により郵送などで薬が届きます。

院外処方の場合は、処方箋が調剤薬局へFAX等で送られます。その後、調剤薬局の薬剤師からインターネットや電話で服薬指導を受けた上で、処方薬を郵送等で受け取ることになります。

 

 

オンライン診療の注意点

感染リスク対策として制度改正されたオンライン診療ですが、実施している医療機関は限られています。(都道府県ごとにホームページで公表)

そのほか、注意点もありますのでご確認ください。。

 

《注意点》

  • 患者は診療手続きや診療内容に限界がある点など、オンライン診療について事前に同意する。
  • 患者の疾患や状態、また、一部の診療科目について、オンライン診療や処方が不可となるケースもある。必要に応じて他院での対面診療を勧められることも。

 

オンライン診療を「実施」している医療機関の割合

2018年度に診療報酬改定でオンライン診療が新設されました。

届出をしている医療機関は、病院51.4%、診療所47.6%ですが、「実施」の割合については、病院24.3%、診療所16.1%にとどまっています。

 

まとめにかえて

地域による医療格差の問題もあり、今後、利用拡大が見込まれるオンライン診療。

今回の制度改正をきっかけに、より多くの医療機関で、利用しやすく身近な受診方法として定着していくかもしれません。

仕事を休めない人、乳幼児を育児中の人、身体に障害のある人、そして今回のような感染リスクが猛威を振るう時期。医療がしっかり届く環境が整っていくといいですね。